9 STORIES · TAGGED
2PAC FT. DR. DRE · 1995
LOS ANGELES, USA
1995年末、刑務所から出てきたばかりの男が、西海岸の太陽に向かって叫んだ凱旋歌。Gファンクの黄金期を象徴するこの曲は、単なるパーティーアンセムではなく、カリフォルニアという「約束の地」の神話と、その裏にある不穏な現実を同時に運んでくる作品だ。…
JAY-Z FT. ALICIA KEYS · 2009
NEW YORK, USA
2009年、ニューヨークが自分自身を歌い直すために選んだ曲。Jay-Zの語りとAlicia Keysのピアノが、ブルックリン育ちの一人の男の自伝を、都市そのものの讃歌へと押し上げた。9.11後の傷とリーマンショック後の不安を抱えたまま、ニューヨークは「それでもここはコンクリートの…
STAN GETZ & JOÃO GILBERTO · 1964
1964年、ニューヨークのスタジオで録音されたボサノヴァの一曲が、世界で最もカヴァーされた楽曲のひとつとなり、日本人の音楽観をも静かに塗り替えた。「イパネマの娘」は、リオの海辺のスケッチであると同時に、戦後日本が「都市の余白」を発見していくサウンドトラックでもある。なぜ昭和の喫茶…
THE NOTORIOUS B.I.G. · 1994
BROOKLYN, USA
: 1994年、ブルックリンの片隅から世界へ。The Notorious B.I.G.のデビュー曲「Juicy」は、貧困から成功への階段を、皮肉でも卑屈でもなく、ただ淡々と「事実」として語った稀有なヒップホップ曲である。サンプリングはMtumeの「Juicy Fruit」、プロデ…
LED ZEPPELIN · 1975
1975年、Led Zeppelinが放った「Kashmir」は、実際に訪れたことのない土地への憧憬を、終わりなき行進のような8分間に封じ込めた異形の名曲である。モロッコの砂漠で着想され、カシミールという名を借りた幻想の旅は、ロックがオリエンタリズムと格闘した時代の象徴であり、同…
BOB MARLEY & THE WAILERS · 1974
1974年、キングストンのスラム街トレンチタウンの記憶を、慰めと不屈の祈りへと昇華させた一曲。「泣かないで」という呼びかけの裏には、貧困、コミュニティの絆、そして音楽が政治になる瞬間がある。日本のリスナーにとっては、矢沢永吉の「黒くぬれ!」的な這い上がりの物語や、桑田佳祐が描く下…
BLUR · 1994
LONDON, UK
1994年、サッチャー時代の残響がまだ消えないロンドンで、Blurは「英国人らしさとは何か」を皮肉と愛情で歌い上げた。アルバム『Parklife』のタイトル曲は、グランジ全盛の英米ロックシーンに対する大胆な反撃であり、Britpopという文化現象の宣言文だった。30年後の今、この…
DEEP PURPLE · 1972
一行で言うと: 1971年12月、スイスのモントルーでフランク・ザッパのコンサート中に火事が起き、レマン湖に煙が立ち込めた——その実話をそのまま歌にしたのが「Smoke on the Water」である。…
EAGLES · 1972
1972年5月、無名に近かったロサンゼルスのバンドEaglesがデビューシングルとして放った「Take It Easy」は、ベトナム戦争の泥沼とヒッピー文化の終焉のあいだで疲弊したアメリカに、軽やかな西部の風を吹き込んだ。Jackson Browneが書きあぐねた未完の歌詞をGl…