39 STORIES · TAGGED
BON JOVI · 1994
1994年、グランジが時代の主役を奪い、アリーナロックが時代遅れと嘲笑されていた頃に、Bon Joviは「Always」というたった一曲のパワーバラードで、ロックの王道がまだ死んでいないことを証明した。元々は映画のために書かれ、映画ごと棄てられかけたこの曲は、結果的にバンドのキャ…
BRITNEY SPEARS · 1998
1998年秋、ルイジアナ出身の16歳の少女が放った3分半のポップソングは、90年代末のMTV文化を一変させ、ティーンポップの教科書を書き換えた。スウェーデン人プロデューサー、マックス・マーティンの工房から生まれたこの曲は、孤独と渇望を疾走するシンセとドラムマシンに乗せて、世界中の…
MICHAEL JACKSON · 1991
1991年11月、世界27カ国で同時オンエアされたミュージックビデオは、推定5億人の視聴者を一夜にして繋いだ。ロックギターのリフとラップ、アフリカ的なコール&レスポンス、そしてモーフィングで人種が溶け合う映像。「黒か白か」という二項対立を、ポップの最大公約数で笑い飛ばそうとした、…
2PAC FT. DR. DRE · 1995
LOS ANGELES, USA
1995年末、刑務所から出てきたばかりの男が、西海岸の太陽に向かって叫んだ凱旋歌。Gファンクの黄金期を象徴するこの曲は、単なるパーティーアンセムではなく、カリフォルニアという「約束の地」の神話と、その裏にある不穏な現実を同時に運んでくる作品だ。…
OASIS · 1995
1995年、英国の労働者階級の街マンチェスターから生まれた7分半の大曲は、Britpopという時代精神を象徴する祝祭であり、同時にその終焉の予兆でもあった。「Champagne Supernova」は、意味を放棄することによってかえって普遍に到達した稀有な楽曲であり、世代を超えて…
ERIC CLAPTON · 1996
1996年、エリック・クラプトンは静かに世界を変えた。ジョン・トラボルタ主演の凡庸なロマンティック・コメディのサウンドトラックに紛れ込んだこの曲は、グラミー賞最優秀レコード賞をさらい、ギター・ヒーローだった男を「優しいおじさん」へと変容させた。本稿は、悲劇を抜けたあとに彼が選んだ…
PULP · 1995
SHEFFIELD, UK
サッチャー以後の英国で、階級は本当に消えたのか。ジャーヴィス・コッカーがロンドン芸術大学のカフェテリアで出会ったギリシャ人留学生の言葉から生まれたこの曲は、「労働者階級ごっこ」をする富裕層への怒りを、踊れるシンセポップに変えた。Britpop全盛期の中で、最も知的で、最も刺さる一…
RADIOHEAD · 1992
一行で言うと: 高嶺の花の女性に恋い焦がれた男が「自分は不気味な存在で、ここに居る資格すらない」と自己嫌悪を爆発させる、自己否定の聖歌。Radioheadのデビューシングルにして、彼ら自身が長年憎み続けた呪いの曲。…
GUNS N' ROSES · 1991
1991年9月、Guns N' Rosesは『Use Your Illusion I & II』という二枚組の大伽藍を同日リリースし、その先頭打者として世界に解き放たれたのが「Don't Cry」だった。ストリートの暴れ犬だったバンドが、ピアノとオーケストラと8分超のミュージック…
OASIS · 1995
MANCHESTER, UK
1995年、マンチェスター郊外で書かれたこのバラードは、90年代英国の希望と憂鬱を同時に背負った国民的賛歌になった。ジョン・レノンの幽霊、ブリットポップ戦争、そしてマンチェスター・アリーナ爆破事件後に群衆が自然発生的に歌い始めた瞬間まで――この曲はイギリスがイギリス自身に語りかけ…
MICHAEL JACKSON · 1995
マイケル・ジャクソンが1995年に発表した「Earth Song」は、ポップソングというよりも一篇の祈祷文に近い。森林破壊、戦争、動物虐殺、貧困——彼のディスコグラフィの中でもっとも怒りに満ち、もっとも声明的な作品でありながら、商業的にも『HIStory』時代を代表する世界的ヒッ…
METALLICA · 1991
1991年8月、メタリカは黒いジャケットに身を包んだ5枚目のアルバムを世に放った。その先陣を切ったのが「Enter Sandman」である。子守唄と悪夢、無垢と恐怖、就寝前の祈りと闇からせり上がってくるもの——この曲は、アメリカのスラッシュメタルが初めてアリーナの天井を突き破り、…
BACKSTREET BOYS · 1997
1997年、Backstreet Boysが世界に向けて放った宣戦布告にして、90年代後半のポップ・カルチャーを定義する一曲。グランジが疲弊し、エレクトロニカが台頭する狭間で、5人組の白人ボーイズグループはあえて「帰還」を宣言し、ハロウィン的なゴシック・ホラーの意匠をまとって踊っ…
RADIOHEAD · 1995
OXFORD, UK
1995年、Radioheadは2作目のアルバム『The Bends』で「Creep」のバンドから飛躍を遂げた。その中核に置かれたバラード「Fake Plastic Trees」は、消費社会に擦り減らされていく人間の疲労を、アコースティックギターと弦楽の静かな高揚で描く。プラスチ…
MICHAEL JACKSON · 1991
これは「世界平和」を歌った優しいバラードであると同時に、マイケル・ジャクソン本人が「自分の人生で最も誇りに思う作品」と語ったとされる、彼の慈善活動そのものを音楽にした宣言文だ。…
RADIOHEAD · 1995
1995年、まだ「Creep」のバンドと呼ばれていたレディオヘッドが、二枚目のアルバム『The Bends』の中で放った、奇妙なまでに素直なバラード。バンド自身が後年「嫌いだ」と公言したこの曲は、皮肉なことに、彼らの楽曲の中で最も多くの人の青春に寄り添い続けてきた。本稿では、捨て…
BACKSTREET BOYS · 1999
1999年、世紀末の不安をきらめくハーモニーで包み込んだ、ボーイバンド史上最も完璧で最も意味不明な失恋ソング。歌詞の文法的矛盾は批評家を苦しめたが、それこそが世界が求めた「完璧さ」の正体だった。ポップミュージックが「意味」よりも「響き」を選んだ瞬間として、今も再評価され続けている…
THE NOTORIOUS B.I.G. · 1994
BROOKLYN, USA
: 1994年、ブルックリンの片隅から世界へ。The Notorious B.I.G.のデビュー曲「Juicy」は、貧困から成功への階段を、皮肉でも卑屈でもなく、ただ淡々と「事実」として語った稀有なヒップホップ曲である。サンプリングはMtumeの「Juicy Fruit」、プロデ…
RADIOHEAD · 1997
1997年、世紀末を前にしたイギリスから届いた、奇妙な「カルマ警察」の歌。社内ジョークから始まったこの曲は、いつの間にか監視社会と自己崩壊の寓話となり、四半世紀を経てなお、誰かを密告したくなる気分と、密告される側の恐怖の両方を同時に描き出している。Radioheadの『OK Co…
OASIS · 1994
MANCHESTER, UK
1994年、マンチェスター郊外の公営住宅から生まれた一曲が、グランジに沈んでいた英国の若者たちに「生きる」という素朴な言葉を返した。「Live Forever」は、Oasisがデビューアルバム『Definitely Maybe』に刻んだ、ノエル・ギャラガーが書いた最初の本物のアン…
RADIOHEAD · 1997
1997年、世紀末の不安と日常の倦怠が交差する地点で、レディオヘッドは子守唄のような旋律に静かな自殺願望を忍ばせた。グロッケンシュピールの愛らしい響きの裏で語られるのは、安全で予測可能な人生という名の緩やかな窒息である。「No Surprises」は反抗の歌ではなく、反抗すること…
METALLICA · 1991
スラッシュメタルの王者が、ツアー先のホテルで電話越しに恋人と話すために片手でアルペジオを弾いた——その私的なメモが、世界で最も再生されるバラードのひとつに化けた。ジェイムズ・ヘットフィールドが「絶対にメタリカの曲にはならない」と隠していた弾き語りを、ラーズ・ウルリッヒが偶然耳にし…
GUNS N' ROSES · 1991
9分弱のロックバラード、オーケストラ、結婚式と葬式、雨に濡れたピアノ。「November Rain」は、ハードロックバンドが自らの存続を賭けて作った大伽藍であり、Axl Roseが過去の恋人に捧げた長い手紙でもある。1991年、ロサンゼルスの享楽の終わりを告げた、ロック史上もっと…
U2 · 1991
1991年、ベルリンの壁崩壊から二年。解散寸前まで追い詰められたU2が、東西の境目が消えたばかりの街で偶然見つけた一曲。「One」は連帯の歌として世界中で歌われてきたが、その実態は決別の予感に満ちた、ひりつくような対話の歌である。ひとつになれるかもしれない、けれど同じではない——…
RADIOHEAD · 1997
OXFORD, UK
1997年、オックスフォード郊外の貴族の館で録音された6分半の組曲は、90年代後半の不安と疎外感を結晶化させた。Radioheadの『OK Computer』を象徴するこの楽曲は、ロックの構造そのものを解体し、世紀末の予感を映し出した時代のサウンドトラックである。…
BLUR · 1994
LONDON, UK
1994年、サッチャー時代の残響がまだ消えないロンドンで、Blurは「英国人らしさとは何か」を皮肉と愛情で歌い上げた。アルバム『Parklife』のタイトル曲は、グランジ全盛の英米ロックシーンに対する大胆な反撃であり、Britpopという文化現象の宣言文だった。30年後の今、この…
STONE TEMPLE PILOTS · 1992
SAN DIEGO, USA
1992年、シアトルの陰鬱なフランネルが世界を覆い尽くしたその年に、南カリフォルニアの陽光のなかから現れた4人組がいた。Stone Temple Pilotsの「Plush」は、グランジの文法を借りながら、まったく別の場所——失踪事件の新聞記事と、ある男のささやかな苦悩——を歌っ…
MICHAEL JACKSON · 1992
これは別れた相手に「俺たちの始まりを覚えているか?」と静かに問いかける、追憶のラブソング。そして音楽史に残るのは、古代エジプトを舞台にした豪華絢爛なショートフィルムだった。…
NIRVANA · 1991
一行で言うと: 退屈と怒りに飽きた90年代のティーンエイジャーが、意味のある言葉では何も言えないと悟り、ただ叫ぶしかなくなった瞬間の歌。Kurt Cobainは「世代の代弁者」になることを最も嫌った男なのに、この曲が彼をそれにしてしまった。…
OASIS · 1995
1995年4月、Oasisが初めてUKシングルチャート1位に到達した瞬間を刻んだ曲。荒削りなギターの壁、ノエル・ギャラガーが書いた寓話的なリフレイン、そして「言いたいやつには言わせとけ」という諦観と挑発の入り混じった態度――それは、サッチャー以後の英国で「労働者階級の希望」がよう…
BLUR · 1997
LONDON, UK
1997年、Blurは英国を席巻していた「ブリットポップ」の鎧を脱ぎ捨てた。その象徴が、わずか2分2秒、アルバムの2曲目に置かれた「Song 2」だ。元はパロディとして書かれた即興的な轟音が、皮肉にも彼らのキャリア最大のヒットとなり、スタジアム、スポーツ中継、ゲーム機の中で永遠に…
MICHAEL JACKSON · 1995
MOSCOW, RUSSIA
タイトルにモスクワとあるが、これはロシアの恋の歌ではない。スーパースターでありながら世界一孤独だった男が、人生のどん底で書いた「魂の漂流記」。誰にも理解されない疎外感を、見知らぬ異国の街角に立つ旅人の姿に重ねた、マイケルのキャリアで最も内省的な一曲だ。…
ERIC CLAPTON · 1992
1991年3月、エリック・クラプトンは4歳の息子コナーをマンハッタンの高層アパートの窓から失った。翌年に発表された「Tears in Heaven」は、悲しみを商品化せずに語ることができるのかという問いに、アコースティック・ギターの静けさで答えた稀有な楽曲である。喪失の歌でありな…
JANET JACKSON · 1993
派手なダンスナンバーで知られたジャネットが、あえて声をひそめて「恋に落ちる瞬間の心地よい降伏」を描いた曲。力を抜いた囁きこそが、彼女の新しい大人の自由の宣言だった。…
MICHAEL JACKSON · 1995
ポップの王様が初めて怒りをむき出しにした抗議歌。差別、警察暴力、メディアによる断罪——「あいつらは俺たちのことなんてどうでもいいんだ」と、社会から踏みつけられる側の声を代弁した一曲です。…
AC/DC · 1990
1990年、AC/DCはバンド史最大の危機を脱したあとで『The Razors Edge』をリリースし、その冒頭を飾る「Thunderstruck」はロックの歴史で最も中毒性の高いイントロのひとつとなった。アンガス・ヤングの指が紡ぐあの上昇音型は、単なるリフではなく、復活と通過儀…
JANET JACKSON · 1997
きらびやかなダンスフロア・アンセムに聞こえるこの曲は、実はエイズで亡くなった親しい友人たちへの追悼歌。「また会える」という言葉は別れの嘆きではなく、いつか天国で再会できると信じる祈りであり、悲しみを踊りに変えた喪のかたちだ。…
OASIS · 1995
1995年、マンチェスター郊外で生まれた一曲が、世界中のパブの片隅、大学の寮、夜更けの公園で無数のアコースティックギターを鳴らし続けてきた。Oasisの「Wonderwall」は、Britpopの絶頂を象徴する讃歌でありながら、その実態は不確かさと依存と希望のあわいに揺れる、奇妙…
MICHAEL JACKSON · 1995
一見すると純粋なラブソングだが、その核心は「どんなに離れていても、心はそばにいる」という遠距離の慰めの歌。そしてビルボード史上初めて、初登場で1位を獲得した記念碑的な楽曲でもある。…