19 STORIES · TAGGED
JANET JACKSON · 2001
離婚という人生の谷底をくぐり抜けたジャネット・ジャクソンが、「もう一度、自由に誰かを好きになっていい」と自分自身に許可を出した解放宣言。気になる相手を堂々とナンパする、その軽やかさの裏には深い再生の物語がある。…
LADY GAGA · 2009
2009年秋、Lady Gagaが世界に放った「Bad Romance」は、単なるダンスポップヒットを超えて、2000年代末のポップカルチャーの臨界点を象徴する一曲となった。ヒッチコック的サスペンス、ファッションデザイナーへの執着、そして恋愛の暴力性を、極彩色のシンセサウンドと「…
GREEN DAY · 2004
2004年、ブッシュ政権下のアメリカで自由が窒息しかけていた時代に、Green Dayは『American Idiot』というロックオペラを叩きつけた。「Boulevard of Broken Dreams」はその中核に座る一曲で、誰もいない深夜の道を一人で歩く青年の孤独が、9.…
JAY-Z FT. ALICIA KEYS · 2009
NEW YORK, USA
2009年、ニューヨークが自分自身を歌い直すために選んだ曲。Jay-Zの語りとAlicia Keysのピアノが、ブルックリン育ちの一人の男の自伝を、都市そのものの讃歌へと押し上げた。9.11後の傷とリーマンショック後の不安を抱えたまま、ニューヨークは「それでもここはコンクリートの…
COLDPLAY · 2005
2005年、Coldplayの3rdアルバム『X&Y』に収められた一曲は、グリーフ(喪失)の音楽史において稀有な位置を占めている。教会オルガンの厳粛な静寂から始まり、ギターのアルペジオがゆっくりと立ち上がり、最後にはスタジアム規模の合唱へと膨張していくこの楽曲は、慰めという感情を…
THE KILLERS · 2008
ラスベガス出身のロックバンド、ザ・キラーズが2008年に放った「Human」は、80年代シンセポップへの大胆な回帰でありながら、ハンター・S・トンプソンの一節「我々は人間として踊っているのか、それともダンサーとして踊っているのか」を起点に、現代人のアイデンティティの揺らぎを問う哲…
BEYONCÉ · 2006
2006年、ビヨンセが放った「Irreplaceable」は、別れの儀式をポップソングに変えた稀有な一曲である。Ne-Yoとスターゲイトによる作詞作曲は、当初カントリー曲として書かれた骨組みを、アコースティック・ギターのアルペジオに乗せたR&Bへと変換し、世界中の女性にとっての解…
BON JOVI · 2000
2000年、新世紀の入口でBon Joviが放った「It's My Life」は、80年代の遺物と見なされかけていたバンドを甦らせただけでなく、ミレニアム世代の自己決定のアンセムとなった。表面はシンプルな反抗歌だが、その裏には90年代の喪失、Frank Sinatraの影、そして…
EMINEM · 2002
DETROIT, USA
一度きりのチャンスを掴むか、見送るか。デトロイトの寒い夜、トレーラーハウスから世界を変えようとした白人ラッパーが、自分自身の人生を投影した6分間の自己啓発書。それが「Lose Yourself」だった。映画『8 Mile』の主題歌として生まれ、ラップ史上初めてアカデミー賞主題歌賞…
TAYLOR SWIFT · 2008
2008年、ナッシュビルのカントリー界から放たれた一曲が、ティーンエイジャーの寝室の床で書かれた事実によって、ポップ史の地殻変動を引き起こした。シェイクスピアの悲劇を意図的に「ハッピーエンド」へ書き換えるという十代の蛮勇は、カントリーとポップの境界線、そして「恋愛ソング」というジ…
AVRIL LAVIGNE · 2002
NAPANEE, CANADA
カナダの小さな田舎町で育った10代の女の子が、「退屈で何もない私の世界」をそのまま誇らしげに差し出す曲。冴えない日常を恥じるどころか、これが私だと開き直る痛快な自己肯定の宣言。…
BRITNEY SPEARS · 2000
2000年5月、ミレニアムの祝祭ムードがまだ醒めやらぬ頃、ルイジアナ州ケントウッド出身の18歳が世界に向けて二度目の宣戦布告を行った。前作「...Baby One More Time」の超新星的爆発を「偶然ではない」と証明するために放たれたこの楽曲は、ティーン・ポップの定型を逆手…
LADY GAGA · 2008
2008年、リーマンショックで世界が凍りつく直前。マンハッタンのロウアー・イースト・サイドのクラブから、奇妙なシンセのフックと無表情の宣言を携えて、一人の女性がポップの版図を塗り替えた。「Poker Face」はディスコの陽気な仮面の裏で、欲望のジェンダー、賭場の心理学、そしてア…
BEYONCÉ · 2008
2008年末、ビヨンセが世に放った「Single Ladies (Put a Ring on It)」は、結婚指輪を要求する女性の宣言という表層の下に、ポスト・フェミニズムの矛盾と黒人女性のセルフ・エンパワーメントを織り込んだ三分二十秒のマニフェストだった。白い背景に黒いレオター…
THE KILLERS · 2004
LAS VEGAS, USA
ラスベガス出身の四人組が放った2作目のシングルは、ニューウェイヴの亡霊をゼロ年代の踊り場に呼び戻した。シンセサイザーの硬質なリフ、跳ねるベース、そしてジェンダーの境界を曖昧に滑っていくサビ。「Somebody Told Me」は、インディーロック・リバイバルの号砲であると同時に、…
EMINEM · 2000
DETROIT, USA
2000年、デトロイト出身の白人ラッパーが、架空のファンレターをそのまま曲にした。手紙を書き、返事を待ち、絶望し、最後には恋人を車のトランクに乗せて橋から落ちる男の物語。ヒップホップが「自分を大きく見せる音楽」だった時代に、エミネムは「自分を崇拝する誰か」の視点から自分を撃ち抜い…
OASIS · 2002
2002年、世紀の変わり目の高揚感が二日酔いの倦怠へと変わりかけていた時期に、Oasisは「泣くのをやめろ、心を泣ききるな」と呼びかける賛歌を投じた。これは『Heathen Chemistry』からの第二弾シングルであり、9.11後の世界が漠然とした喪失感に覆われていた瞬間、スト…
BRITNEY SPEARS · 2003
2003年、ブリトニー・スピアーズが放った「Toxic」は、ボリウッド由来の弦の引きずり、サーフギターのうねり、そしてシンセの煙幕を一つの薄い注射針に集約したポップの実験だった。中毒という比喩を恋愛から逸脱させ、ポップそのものの構造に向けた一曲。グラミー受賞、ミーム化、ティックト…
COLDPLAY · 2000
2000年6月、ロンドン郊外の小さなスタジオで、まだ無名だった4人組が録音した一曲が、世紀末の喧騒が静まりかけた英国ロックシーンに、奇妙に柔らかい衝撃を与えた。「Yellow」は、燃え盛る黄色ではなく、夜空に滲む頼りない黄色——星の光のような色を歌った曲だ。ギターのリフは単純で、…